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以前の記事までは薬の話が中心だったけど、テーマは花粉症対策のキホンのキ。普段の生活対策をポイントをおさえよう。

たとえ少量でも花粉を毎日吸い続けると、鼻粘膜が過敏になってしまう。飛散量がピークに達する頃に症状がひどくなるのは、花粉の量だけでなく、花粉を吸い続けたために、鼻粘膜でアレルギー反応が起こりやすくなっているせいでもある。
花粉シーズンが本格的に始まる前から、鼻や目に入る花粉の数を1個でも減らす努力が大切だ。

外出の時は、マスクが欠かせない。鼻と口をぴったりおおう超立体型で、不織布など花粉を通さない材質のものを選ぼう。
メガネやスノボーのゴーグルなどで目まで覆ってしまえば万全だ。

コートやセーターは花粉の付きやすいウールはできれば避けたいもの。

帰宅したら、家の外で服や髪をよく払い、花粉をなるべく家に持ち込まないようにする。顔と手をよく洗い、うがいも忘れずに。

のどのうがいに加えて、おすすめなのが、鼻うがい。一方の鼻の穴をふさぎ、もう一方の鼻の穴でぬるま湯を吸いこんで「フン!」と勢いよく出しきる。
2~3回行ったら、反対側も2~3回。鼻毛などについた花粉を洗い流すとともに、鼻粘膜を丈夫にする効果もある。

家でジャージなどに着替える時は、その着替えにも注意が必要だ。外で干した洗濯物には花粉が付いている。
下着、パジャマ、バスタオル、ふとん、枕カバーなど、キミが使うものはすべて、洗濯して取り込むときに、よくはたいて花粉を落とし、できれば掃除機を当てて吸っておく。
それが面倒なら、室内に干すのもいいだろう。

家の中に花粉を持ち込まないためには家族の協力も必要で、外出から帰ったときは、玄関の外で服や髪を払ってから家に入ってもらう。花粉フィルター付きの空気清浄機を部屋や居間に置いてもらえば理想的だ。

キミがもし花粉症なら、そのアレルギー体質はご両親のどちらか、または両方から受け継いだもの。

家族みんなで協力して家の中から花粉を一掃すれば、みんなの症状が楽になるわけだ。
「薬局で買った花粉症の薬を飲んでも、眠くなったことないよ」なんて声も聞こえてきそうだけど、そんな人には「インペアード・パフォーマンス」という言葉を覚えてほしい。

少し意訳すると、「低下した作業能率」。

抗ヒスタミン薬を服用した後、眠気やだるさをボクら自身が意識していない場合でも、集中力や判断力などの低下が起きていることが最近の研究で分かってきた。
作業能率がどれくらい落ちるかというと、大人がウイスキーを3杯飲んだのと同じ状態になることもあるらしい。

もしインペアード・を伴う抗ヒスタミン薬を服用後、車の運転をしたら、お酒を飲んだわけでもないのに酔っ払い運転をしているような、とても危険な状態になる可能性もある。

ボクらで言えば、授業中ボ~ッとしてしまう、試験でつまらない計算ミスなどが増えた、模試の成績が下がった理由がわからない、なんて経験をしたら、インペアード・パフォーマンスを疑ってみた方がいいかもしれない。

抗ヒスタミン薬のなかで、以前の記事で上げたアレグラとクラリチンの2種類は眠くならないだけでなく、インペアード・パフォーマンスを招きにくいこともわかっている。

同じ花粉症薬でも市販薬に頼り過ぎると、現役合格が遠のくことがこれで理解できたはず。処方薬を服用している人も薬の名前を確かめて、もし違っていたら、お医者さんに「アレグラかクラリチンをください」と頼んでみることだ。
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