忍者ブログ
DHAという名刺は聞きおぼえがあるだろう。ドコサヘキサエン酸の英語の頭文字をとった略称で、脂肪を構成する脂肪酸の仲間だ。

DHAは僕らの脳ミソと深い関係がある。

脳細胞は、赤ちゃんの時から一度も細胞分裂をしない非分裂細胞。なのに、成長期には脳ミソがどんどん重たくなる。これは勉強やスポーツや人間関係などの経験を積むたびに、脳細胞と脳細胞が連結されて、脳ミソの情報ネットワークができるからだ。脳細胞と脳細胞がつながる部分をシナプスという。DHAは、そのシナプスに欠かせない成分なのだ。

DHAは、食材では魚に多い。イギリスのある学者が、日本人の子供の知能指数が高いのは魚を食べてDHAを補っているからだという説を発表してからDHAは大ブレイクした。

この説が本当かどうか多くの研究者が調べているが、結論は出ていない。でも、たとえばこんな実験結果がある。

ネズミを1メートル四方の足のつかないプールに放すと、足のつく場所を探して必死に泳ぐ。プールの中央に台を設け、この実験を繰り返すと、ネズミは台の場所をおぼえて、台にたどり着くまでの時間がだんだん短縮されてくる。
では、ネズミを2つのグループに分け、一方には普通のエサを、他方にはDHAを多く含むエサを与えながら、この実験を行うと、どうなるか?

結果は、期待通り。DHAを食べたネズミのほうが台を早く見つけることができたのだ。

でも、これはネズミの話。ヒトでは証明されていない。つまり、ふだんDHAの摂取量が多い人と少ない人で、勉強の能率とか大学の合格率が違うなんてデータは出ていない。

DHAの人に対する効用については、富山医科薬科大学の研究グループがユニークな発想にもとづく実験を行っている。次回はこれを紹介しよう。
⇨ 次の記事 : DHAが緊張を緩和 ⇦ 前の記事 : 夏バテを撃退、秋の食材
PR
ブログ内検索
忍者ブログ [PR]
Copyright(C) 健康の鉄人 All Rights Reserved